hey デザインチームの現在地とこれから

hey デザインチームの現在地とこれから

2022年1月から、STORES のプロダクトをデザインするプロダクトデザインやキャンペーンなどのマーケティング施策の推進をおこなうコミュニケーションデザイン、また社内/外のブランドをリードしてきたチームなどのデザインに関わるすべてのチームが統合し、デザイン部門に名称変更します。

今回の組織改編による、ヘイのデザイナーのこれまでとこれから、役割の変化などを各領域をリードするメンバーに話してもらいました。

この記事に登場する人

ヘイ株式会社 Head of Product Design 井出 優太

88年静岡県生まれ。多摩美術大学大学院 情報デザイン研究領域修了。6歳と2歳の娘がいます。カンム、フリークアウト、ヘイといったスタートアップにてプロダクト開発に従事。最近は STORES レジ をリリースしたり、STORES プラットフォーム 全体のデザインリードをやっていたりします。

ヘイ株式会社 Head of Brand Experience 松本 隆応

2012年にヘイ株式会社の前身であるコイニー株式会社の創業時にデザイナーとしてジョイン。 創業時のブランドアイデンティティ構築から、サービスのUX/UIの設計、成長フェーズにおけるミッションやビジョン策定などのコーポレートデザインに至るまで幅広いフェーズと領域で一貫したブランディングを実践。 「ブランド価値は企業行動のすべてから生まれうる」をモットーに、現在はheyのPX(People Experience)におけるブランドマネージャーとして行動につながるインターナルのブランディングに注力している。 個人としてもブランディングのコンサルタントとして様々な領域やフェーズのブランディングを支援している。

ヘイ株式会社 Head of Design 荒木 脩人

85年長崎県生まれ。横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程卒業。Business Architectsでサービスデザインや広告・企業ブランディング領域のアートディレクター・クリエイティブディレクターを務めたのち、 BuzzFeed Japanでシニアクリエイティブとして広告クリエイティブに従事。2018年より現職でデザイン本部長を担当。

また、盆栽活動家としてBONSAI REPUBLIC名義で不定期に活動をおこなっている。

チームの歩みをおさらい。

ー まずは、これまでの振り返りから。heyに統合して4年ほど経ちましたが、変化を感じることはありますか?

araki:え?もう4年?そんなに経ちますか 笑。一番古株で言うとmatsさん(松本)ですよね。

mats:大きく変わったと感じるのは社員の人数ですね。統合時は50人ほどだったのが今では400人超となりました。デザインチームも統合時は5人だったのが、現在(2021年12月時点)では21人の組織になりました。

araki:ここ1年の変化としては、役割の多様化があったように思います。現に大きく4つ(プロダクトデザイン、コミュニケーションデザイン、ブランドデザイン、デザインOps)に役割を分担して動くようになりました。それまでは1人でなんでも担当することが多かったんですけど。あと、これは今年に限らず、変数がとても多い環境なので柔軟に編成していけるように、来月(2022年1月)にもまた組織をアップデートするために再編成を予定しています。

ide:そのほかはまぁ、あっという間でしたね。

ー 社員の人数が大きく変わる中でどのようなプロジェクトをおこなってきましたか?

ide:プロダクトデザインだと、今年は「STORES レジ」のリリースが大きいトピックでしたね。構想から開発期間含めて約2年くらいかかったので。あとはそれに合わせて構築をはじめたデザインシステムとか。

araki:デザインシステムって外部向けに公開する予定なんですっけ?

ide:今のところはわざわざ外部に公開する必要性がないので、特に予定していないです。ただ、今後の展望によっては、そのうちあるかもですね。

mats:ブランドとしては、「Coiney」と「STORES.jp」の「STORES」ブランド へ統合に伴うブランド・アイデンティティの構築にはじまり、特にインナーブランディングに力を入れた一年でした。あらゆるタッチポイントでブランドを構築してくためには、そもそも社内への浸透をしっかりしていかないといけない。その第一歩がやれたかなと思います。

araki:その辺りはこの一年で結構課題がはっきりしてきましたよね。課題、たくさんあるなぁ〜って 笑。


組織改編の意図と、​​改編で見える各々の役割は?

ー 次に、今回の組織改編の意図を教えてもらえますか?

mats:デザイナーのリソースが分散していたことで、非効率な場面が増えたことがあります。

ide:デザイナーを1つの部門に集めて、そこから全社的な課題をいろんなところに入って解決していくような構造にすることで、事業貢献の速度を高めようと考えてます。

araki:あとは、heyとしてデザインに求めるクオリティってなんだろう?という部分の浸透が課題だと思っていて。単純にチームとして分かれすぎた影響で、それぞれのチームにあるクオリティだったり意思決定の基準がお互いにわかりづらくなったりとか。

ide:この辺を、改めてワンチームとして認識を揃えていくことで、より成果を出しやすい環境にできるかなと。

mats:単純に、よりワクワクする挑戦がしやすいフォーメーション、と言えるかもしれません。

ー 今回のデザイン部門への統合では、各デザイン領域を3つの観点で分ける予定と聞いています。各リードの役割も詳しく聞きたいです。

araki:ideさんはプロダクト開発やユーザーへのコミュニケーションデザインを含む、文字通りプロダクトデザインの全般を。matsさんはhey・STORES 双方のブランド全般を担当します。僕はデザイナーの組織運営ですね。マネジメントや採用といった部分がメインです。

mats:わかりやすくいうと、僕が会社、ideさんは事業、arakiさんが組織という感じです。

ide:基本的にこれまでもこの分担できているので、メンバーからすると特に違和感はないはずです。得意領域で役割分担できるので、楽な場面も多いですね。

araki:そうですね、3人の関係性については実は自然と今の状態に落ち着いています。ただ、リーダーっぽい人が3人いると、それぞれの中間に責任の所在がありそうな依頼が難しいですよね。その辺りの権限については、これを機によりクリアにしていこうかなと思っています。

— それぞれのデザイン領域で、事業をリードしていくために

ー 今後、つくっていきたいチーム像も教えてください。

ide:今悩んでいることとして、どうやってみんなの興味や能力を、事業の成長にヒットさせていくか、ということ。ずっと試行錯誤してますね。ここは。

araki:基本的には「得意なことを伸ばす」という方針です。ただ、それは「得意なことだけやる」ではなく「一番伸びしろがある部分をちゃんと伸ばそう」ということなんです。更に言うと、そうやって何かが得意になったら、次は他の伸びしろにも着目して得意を増やそう、なんですよ。その結果として、事業にちゃんと自分たちをヒットさせていこうねという。

ide:好きなことだけやっていこうねではなく、むしろ面白がれる幅をいかに広げられるか。

mats:その意味では、まず一定、ジェネラリストを目指す組織になると思います。

ide:また、あらゆる局面の判断軸が「ユーザーにとって意味があるか?」という点に集約される組織でありたいです。自分や他チームの目標ももちろん大切ですし、結果として目標が指すものと同じ道だとは思いますが、デザイン組織としてはあくまでユーザーに何を提供できたか、で駆動するチームでありたいと思います。

— 最後に、このメディア「現場」について一言お願いします。

araki:「現場」はそもそも、採用活動をする中で、あまりにも自分たちの情報をアウトプットしてこなかったなという反省がありまして。デザイナーが20名近くいる割には、僕らが何をやっているかって本当に情報がないんですよね。ユーザーにとっては全く関係がなく、必要がないのでこれまでは避けていましたが、これから更に良いサービスを提供するためには、このままの組織ではまだ足りない。

ide:マメに情報アウトプットするの、習慣にするの得意じゃないマンの集まりですからね...。

mats:そこは伸びしろを信じて...伸ばしていかないとねっていう...笑。

ー 雲行きが怪しいですね...。

araki:いや、いやいや、そんなことはなくて、すごくやる気ですよ!ただ正直に言うと、動機が完全に「新しい仲間が欲しい!」という純度100%の下心からはじまっているので。どんなメディアになっていくのか僕らもわかっていない 笑。

mats:あんまり最初からガチガチに決めちゃうと続かないかなと。私たちが日々デザイナーとしてやっていることを、もう隠すことなく垂れ流してもいいんじゃないか?というところから「現場」という名前も来ています。

araki:なので、あまり体裁とかは気にせず、思いつくまま色々と実験してみようかなと思ってます。とりあえずideさん、週刊いで太郎(ideが社内用に一時期書いていた週報)の復刊をお願いしますね。

ide:...やってみます。書きます 笑。

ー とにかく新しい仲間が必要ということは伝わりました。ご興味をお持ちいただけた方は、ぜひご一報ください。お三方、今日はありがとうございました。